抄録
植物には, 色素やビタミン剤 (β-カロテンやビタミンEなど) が多様に存在し, それらが生理活性作用に深く関与していることが知られるようになった。
本研究では, チューリップを選択した。試料はチューリップ花弁から水とエタノールで抽出した, そして酸化防止性と抗菌性を評価した。抽出物質は, 含有量, 色調, pH, α-トコフェロール量及び吸収スペクトルをそれぞれ測定した。酸化防止性は, 水抽出物質で赤色花弁>白色花弁>黄色花弁>紫色花弁>桃色花弁, エタノール抽出物質では紫色花弁=黄色花弁>白色花弁>赤色花弁>桃色花弁の順であった。さらに, 抗菌性は水及びエタノール抽出物質ともに同様の効果を示した。