抄録
銀担持球状粘土鉱物SC (Ag) を新規なクロマトグラフィーの固定相とするパイロットスケールの超臨界流体クロマトグラフィー (SCF) を用いて, 高純度のドコサヘキサエン酸エチルエステル (DHA-E) の精製が可能となった。試料としてDHA-E含有率の高い魚油を用いること, および分取カラムをスケールアップすることによって, 高純度 (99%以上)のDHA-Eの回収量を増加させることができた。物性試験から得られたDHA-Eは試薬レベルの品質を示し, 精製による劣化等は認められない。また, 目標とするDHA-Eの純度を99%から95%に変えることによって, 1サイクルの精製時間を大幅に短縮させることが可能となり, 一日当たりの精製回数も増加させることが可能となった。