日本油化学会誌
Online ISSN : 1884-1996
Print ISSN : 1341-8327
ISSN-L : 1341-8327
内分泌かく乱物質ノニルフェノールおよびノニルフェノールポリエトキシレート界面活性剤の二酸化チタン光触媒による分解処理
堀越 智渡辺 奈津子日高 久夫
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 49 巻 6 号 p. 631-639,645

詳細
抄録
河川へ廃棄された非イオン界面活性剤であるノニルフェノールポリエトキシレート (NPE) は, 生分解により毒性が強く, 水に難溶性の内分泌かく乱物質ノニルフェノール (NP) 中間生成物が生成する。本研究では二酸化チタン光触媒を用いたNPEやNPの光酸化メカニズムについて研究を行った。これらの光分解における表面張力の変化, TOC変化, CO2ガスの発生量, FT-IR, NMR, GC-MS, 光散乱によるTiO2粒子への吸着状態などを検討した。分子軌道法を用いて, OHラジカルの攻撃位置やTiO2表面への吸着シミュレーションを行い, 実験結果と比較した。TiO2光触媒によりNPEやNPなどが不均一水溶液分散系で分解できることが分かった。またそのメカニズムについても考察した。
著者関連情報
© 公益社団法人 日本油化学会
前の記事
feedback
Top