2022 年 42 巻 1 号 p. 12-14
12歳,野球部男性.1年前に右足関節を捻挫し外果部痛が出現.1ヵ月前にベースランニング中に再受傷し,同部の礫音と疼痛が増強したため受診.右外果後方に軽度の腫脹と圧痛,腓骨筋腱の偏位を認めた.MRIで長・短腓骨筋腱の後方に筋組織と思われる構造物を認めたため破格筋を伴う腓骨筋腱脱臼と診断し,破格筋切除および腱鞘形成術を施行した.術後15週で競技に完全復帰し,術後半年経過時も再発や症状はなかった.腓骨筋部の破格筋は症状を出すことは稀であるが,腱鞘内圧を高めることで疼痛や腓骨筋腱脱臼を生じる例が報告されている.このような病態では破格筋切除を伴う手術が確実な症状解消に有用であると考えられた.