作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
終末期がん患者に対する作業療法の実践自己評価尺度開発の予備調査
池知 良昭井上 桂子小野 健一金山 祐里
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2021 年 40 巻 1 号 p. 87-98

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抄録
要旨:終末期がん患者に関わる作業療法士は,自らの役割が不明瞭であり自信がない.本研究の目的は,当該領域の作業療法士の役割を明確にし,実践自己評価尺度の内容的妥当性を検討することである.文献検索と専門家会議にて項目を抽出し,当該領域の作業療法士にアンケートを実施した.その後,天井効果・フロア効果,最頻値,度数分布,非該当数を検討した.結果,グリーフケアの設問にフロア効果を認め,復職・セクシャリティは非該当が多かった.予後未告知の患者と,死に関して話さないとの意見があった.最終的に77項目が採用され,本尺度の内容的妥当性が確保されたが,今後さらに,項目相関係数やCronbach α係数等の内容的妥当性の検討が必要である.
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© 2021 一般社団法人日本作業療法士協会
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