2020 年 63 巻 6 号 p. 323-335
C4留分を含む低級アルカンの酸化的脱水素反応(ODH)に対して,VあるいはV–Mg系複合酸化物触媒が高い活性を示すことが既に報告されている。そこで本稿では,V–Mg系複合酸化物触媒へのAl2O3,Fe2O3やCo2O3などの金属酸化物の添加を試み,気相酸素存在下ならびに非存在下での1-ブテン(1-C4H8)のODHに対する効果についてまとめた。Co2O3を添加したV–Mg–Co触媒が気相酸素非存在下で最も高いブタ-1,3-ジエン(BD)収率22.5 %を与えた。また,気相酸素存在下での反応においても,600分間比較的高いBD収率17.5 %を維持した。さらに,1-C4H8と18O2を用いたパルス反応により,触媒の格子酸素の高い反応性が気相酸素存在下においてもODHに影響を与えることが示唆された。