日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
ニワトリ松果体におけるメラトニンの免疫組織化学的証明と日周リズム
土井 守大野 篤金田 達雄岩澤 淳中村 孝雄
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1995 年 32 巻 2 号 p. 90-98

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抄録
12時間照明12時間暗黒の光周期条件下で飼育した1, 21, 56および560日齢のニワトリの松果体におけるメラトニンの局在を免疫組織化学的に証明した。この実験では,5,000倍に希釈した第一抗体を使用してニワトリの松果体実質細胞を染色した。この第一抗体はメラトニンに対して特異的であることが明らかとなったが,5-メソキシトリプタミン塩酸塩に対してin vitroで若干交叉することも認められた。ニワトリ松果体におけるメラトニンを証明するために,冷10%中性緩衝ホルマリン液またはブアン液で固定したパラフィン切片による酵素抗体法を行った。1日齢の12時(昼間)に採取したニワトリ松果体組織では,傍小胞域よりも小胞域でより強い免疫染色が観察された。しかし,21日齢以降ではこれら2つの部域における染色性による違いは認められなかった。24時(夜間)では,この実験で調べたどの日齢においても,小胞域と傍小胞域ともにほとんど全ての実質細胞で強い染色性が観察された。このように,松果体組織の2部域にみられたメラトニン顆粒の数において,昼夜の日周リズムが認あられた。松果体実質におけるメラトニン量は,加齢に伴って昼夜ともに増加した。これらのことから,加齢に伴って小胞構造の崩壊することに伴い光受容機能が弱まり,その結果メラトニン生合成能が亢進することが推察された。
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