抄録
【目的】
本研究の目的は、頸部関節可動域(以下、CROM)測定における測定器具の違いによる検者内・検者間信頼性を調査することである。
【方法】
健常成人および頸椎変性疾患患者各10名を対象とした。CROM測定について、検者4名で、被験者の頸部の屈曲、伸展、側屈、回旋の最終可動域を3回測定した。測定器具は、東大式角度計とプラスチックゴニオメーターを使用した。検者内信頼性および検者間信頼性を、級内相関係数(以下、ICC)で分析した。
【結果】
健常成人の検者内・検者間信頼性は2種類の測定器具ともに、すべての方向で、ICC(1、1)、ICC(2、1)は、ほぼ0.81以上の高値であった。東大式角度計はプラスチックゴニオメーターと比較して、ICC(1、1)の95%信頼区間の下限値は高値であり、測定の標準誤差は低値であった。頸椎変性疾患患者の検者内信頼性も同様の結果であった。
【結論】
健常成人および頸椎変性疾患患者を対象としたCROM測定において、2種類の測定器具ともに高い信頼性が得られた。ただし、角度計の特性が測定精度に影響する可能性がある。