日本繁殖生物学会 講演要旨集
第113回日本繁殖生物学会大会
セッションID: P-119
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ポスター発表
ウシ尿中EPF様物質による早期妊娠診断の可能性
*門岡 憲中村 啓哉平田 統一松原 和衛
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抄録

【目的】超早期妊娠因子(Super-EPF)は,妊娠初期の母体血清中に検出される妊娠特異的なタンパク質で,ロゼット形成を抑制する。このロゼット抑制の有無を調べる試験(RITest)により妊娠診断の可能性が示唆されているが,技術的煩雑さから臨床応用には至っていない。当研究室ではRITestに代わる血清によるELISA法を開発している。本研究では,尿からもロゼット抑制力価を持つEPF様物質の検出が報告されていることから,非侵襲的で比較的容易に採取ができる尿を用いて,ELISAによる検出の可能性を探ることを目的とした。【方法】尿は人工授精日をDay0として,Day0および血清中のSuper-EPF濃度が最も高いと推察されるDay7に採取した。その後,遠心分離し上清を–20℃で保存した。融解後,10倍希釈し96穴プレートにアプライし4℃で一晩静置した。翌日,ブロッキングを行った後に,一次抗体は当研究室で作出したSuper-EPF抗体を,二次抗体はBiotin標識抗体を,標識酵素はStreptavidin-HRPを使用した。次に,TMBを添加し反応させ硫酸で反応を停止し,吸光度(A450nm)を測定した。検定はStudentのt検定を用いてDay0とDay7の吸光度を比較した。また,各尿をイムノブロッティングに適用してEPF様物質の確認を行った。【結果】7頭のウシ尿(Day40以降超音波診断妊娠確定)をELISAに適用した結果,Day0とDay7を比較してDay7の吸光度が有意(P<0.01)に高いことを確認した。先行研究では,尿中にもRITestでEPF様物質の存在が報告されていることから,血清と同様に尿でもELISAによる妊娠診断が可能と推察された。現在,ROC曲線を用いてカットオフ値を選定中である。また,妊娠尿をSDS-PAGEにアプライし銀染色を行った結果,Super-EPFの分子量とされる21.5kDa付近にバンドが確認された。現在,ウエスタン・ブロッティングに適用し検討中である。

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