日本ロボット学会誌
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水中マニピュレータの動揺補償型位置・カハイブリッド制御
五百井 清石見 勝弘伊藤 憲治
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1989 年 7 巻 4 号 p. 295-306

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抄録
最近は, 原子力設備・海洋・災害現場・宇宙といった極限の環境にまで, 関節型マニピュレータが適用されるようになってきている. したがって, 様々な進んだマニピュレータがこれらの環境に必要とされている.
特に水中のマニピュレータの場合には, 水流外乱がマニピュレータの精密な動きを妨げるという難しい問題が生じる.
本論文では, 水中マニピュレータの動揺外乱補償型位置/カハイブリッド制御が明らかにされる.
最初に, 6自由度マニピュレータの位置/カハイブリッド制御法が提案される. 本制御手法はヤコビ行列の逆行列を計算しないで行われるため, 通常の位置サーボ制御系への復帰が自然に行われる.
次に, 動揺外乱のフィードフォワード信号と手先効果器センサのラィードバック信号を併用した制御補償器が提案される.
最後に, 位置/カハイブリッド制御と動揺外乱補償制御を統合化した制御系が32ビットマイクロプロセサを使って構成され, 6自由度水中マニピュレータの実験結果が示される.
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© 社団法人 日本ロボット学会
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