日本ロボット学会誌
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7 巻, 4 号
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  • 久保田 孝, 橋本 秀紀, 原島 文雄
    1989 年 7 巻 4 号 p. 267-274
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    本論文は, 視覚情報の大域性を利用して, 未知環境内を探索するローカルパスプラニング方法について述べる. 本移動ロボットシステムは, あいまいな環境において効率よく経路探索を行う, 階層的プラニングシステムを持っている. プラニングシステムは, グローバルプランナとローカルプランナからなっている. グローバルプランナは, スタート地点からゴールまでの大域的なプラニングを行い, 到達可能なサブゴールのシーケンスを出力する. ローカルプランナは, サブゴール間の局所的なプラニングを行う. 本論文では, 視覚センサを用いたローカルパスプラニングアルゴリズムを提案する. それは, 未知の障害物を回避するために視覚センサを用いて環境情報を取り入れ, 回避ポイントを自動生成するものである. 3次元グラフィックスを用いたシミュレーションを行い, あまり複雑でない環境においてその方法の有効性を示す. さらに, 実験用移動ロボットを用いて未知障害物回避実験を行い, 提案したローカルパスプラニング手法の実験的検証を行う.
  • 久保田 孝, 橋本 秀紀, 原島 文雄
    1989 年 7 巻 4 号 p. 275-283
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    ロボットが現実の世界をとりあつかうためには, 種々のセンサ情報を統合・融合して, 必要な情報を信頼性高く獲得することが必要である. 環境を認識し, それに適応して移動する知能移動ロボットにおいて, 視覚センサの果たす役割は大きい. そこで, まず視覚情報を用いた移動ロボットの誘導方法について述べる. これは, 視覚センサを用いてサブゴールの位置を検出し, ビジュアルフィードバックによってロボットを誘導するものである. ここでは, 障害物回避のシミュレーションを行い, 本手法の検討を行う.
    視覚センサのみを用いたナビゲーションには次のような問題点が考えられる. ロボットは障害物を回避したあと, 与えられたサブゴールに向かって移動していくわけであるが, 視覚センサから得た画像情報からは真横の情報を得ることはできない. したがって, 状況によっては一度よけた側方の障害物に再び接触する可能性がある. このように視覚センサは大域的な情報は得やすいが, 正確な近接情報を得ることは難しい. そこで, 超音波センサ等のレンジセンサを用いて近接距離情報を補うことが必要である. ここでは, ロボットが必要な情報を信頼性高く獲得するためにセンサ情報の融合を試みる. 実際に, 視覚センサ情報とレンジセンサ情報の融合方法を提案し, シミュレーションによってその有効性を示す. さらに, 実験用移動ロボットを用いて提案したナビゲーション方法の実験的検証を行う.
  • 内山 勝, 姜 兆慧, 箱守 京次郎
    1989 年 7 巻 4 号 p. 284-294
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    フレキシブルロボットアームの運動特性は, リンクが弾性変形するため, 剛体ロボットアームに比べて, はるかに複雑である. このため, エンドエフェクタの位置決め制御も複雑な問題となる. この問題を要約すると, 結局, 以下の問題に分割される. (1) リンクの弾性振動をどう抑制するか. (2) ジョイントの位置決め精度をどう確保するか. (3) リンクの弾性変位によって生じる位置決め誤差をどう補償するか. 問題 (1) については, 多数の提案があり, 問題は解決されつつある. 問題 (2) は, 剛体ロボットアームの問題と類似するが, フレキシブルロボットアームでは, ジョイントの位置決めがリンクの振動抑制と干渉するため, それをどう解決するかが重要な問題となる. 問題 (3) は, フレキシブルロボットアームの作業に対して重要な意味を持つが, これを解決する適切な方法は, まだ提案されていない. 本論文では, ジョイント位置決め, リンク振動抑制, およびリンク弾性変位による位置決め誤差の補償という3つの制御機能を有機的に統合した階層構造制御系を提案する. そして, 補償制御について, その収束性を論じ, 重力による静的な条件下の誤差に対して, 収束条件を与える. 提案した制御系の有効性は, 2リンクフレキシブルロボットアームを用いた実験により示す. リンク弾性変位の測定は, 半導体レーザとPSDを用いた変位センサにより行う. このセンサは, 本研究において, 新たに考案し, 開発したものである.
  • 五百井 清, 石見 勝弘, 伊藤 憲治
    1989 年 7 巻 4 号 p. 295-306
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    最近は, 原子力設備・海洋・災害現場・宇宙といった極限の環境にまで, 関節型マニピュレータが適用されるようになってきている. したがって, 様々な進んだマニピュレータがこれらの環境に必要とされている.
    特に水中のマニピュレータの場合には, 水流外乱がマニピュレータの精密な動きを妨げるという難しい問題が生じる.
    本論文では, 水中マニピュレータの動揺外乱補償型位置/カハイブリッド制御が明らかにされる.
    最初に, 6自由度マニピュレータの位置/カハイブリッド制御法が提案される. 本制御手法はヤコビ行列の逆行列を計算しないで行われるため, 通常の位置サーボ制御系への復帰が自然に行われる.
    次に, 動揺外乱のフィードフォワード信号と手先効果器センサのラィードバック信号を併用した制御補償器が提案される.
    最後に, 位置/カハイブリッド制御と動揺外乱補償制御を統合化した制御系が32ビットマイクロプロセサを使って構成され, 6自由度水中マニピュレータの実験結果が示される.
  • 津村 俊弘, 橋本 雅文, 石田 明
    1989 年 7 巻 4 号 p. 307-313
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    本論文はコーナキューブに対するレーザー光の捕捉制御法を提案する.
    筆者らは, 従来より移動ロボット (移動体) の能動型位置計測システムの開発を行っている. このシステムは, 移動体に搭載したレーザースキャナと環境内に設置したコーナキューブ (全反射鏡) からなる. レーザースキャナはレーザー光を発射し, それが常にコーナキューブに指向するような追尾制御を行う. そして, 追尾時におけるレーザー光の発射方向を観測して, 三角測量の原理に基づいて移動体の位置を決定する.
    このような位置計測システムを実現するため, 筆者らはすでにコーナキューブの再帰性を利用して追尾制御を行う方式を提案し, 高精度の追尾を達成した. しかし, 何らかの原因によりいったんレーザー光がゴーナキューブから外れると, 追尾を再開することが困難であった.
    そこで, 本論文では追尾を継続するため, コーナキューブを探してレーザー光をその方向に向ける捕捉制御法を提案する. これはレーザー光を扇状に広げることにより容易に達成できる. 本論文ではさらに, 試作システムを用いた実験により提案手法の有効性を示す.
  • 舘 章, 荒井 裕彦
    1989 年 7 巻 4 号 p. 314-326
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    人が直接作業を行うのが危険な作業環境下でロボットに作業を行わせるなどの場合, オペレータが直接そのロボットの存在する場所で作業をしているような臨場感を有して現場の状況を把握し作業を行えることが望ましい. そのようなテレイグジスタンス (Tele-existence) システムを構成する重要な要素の一つとして, 臨場感の高い視覚情報の実時間提示システムがある. このシステムの実現方法として, オペレータの頭の動きを実時間計測し, それに基づいて配置や大きさを人のそれらと同等にした両眼のテレビカメラシステムを実時間制御することによって, 人の網膜上に実際の環境を直視しているのと全く同一の2つの2次元画像を常時提示し臨場感を生じさせる方式を提案し, 試作装置により有効性を確認した. さらに, 心理空間を定曲率のリーマン空間で近似し, 人の直接視による空間知覚と提示装置を介した空間知覚とを定量的に比較し, 装置の臨場感を評価した.
    この画像は自然色で提示され, かつ頭の運動を空間の自由度と同一の自由度として拘束感なしに, 視野の拡大を可能とする臨場視覚情報提示システムとなっている.
  • 梅谷 陽二, 吉田 和哉
    1989 年 7 巻 4 号 p. 327-337
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    In recent years, space has attracted special interest as a new application field of robotics. A robotic teleoperator system installed with space manipulators will play an important role in future space projects, such as constructing space structures or servicing satellites. However, in space environment, the lack of a fixed base arises many problems in controlling space robotic systems. In general, any motion of the manipulator arm will induce reaction forces and moments which disturb position and attitude of the supporting base satellite. To establish a control method for space manipulators taking dynamical interaction between the manipulator arm and the base satellite into account, the authors investigate the kinematics of free-flying multi-jointed link systems by introducing the momentum conservation law into the formulation and derive a new Jacobian matrix in generalized form for space robotic arms. By means of the new matrix, they develop a control method for space manipulators based on the resolved motion rate control concept. The proposed method is widely applicable for not only free-flying manipulation problems but also attitude control problems. The validity of the method is demonstrated by computer simulations with a realistic model of robot satellite.
  • 山藤 和男, 河村 隆
    1989 年 7 巻 4 号 p. 338-343
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    本研究は, 一つの軸の両端に二輪をもち, その軸で上部構造体を支える形式の同軸二輪車の姿勢制御とその応用に関するものである. この二輪車を倒立振子と車輪によってモデル化し, フィードバック制御系を設計した. 倒立振子に対する制御モーメント, すなわち復元トルクは車輪を制御することによって発生する. 制御の遅れ時間を考慮し, Routh-Hurwitzの安定条件により比例ゲインを求めた. これらの結果を用いて実験を行い, 同軸二輪車の姿勢制御に成功した. さらに, 姿勢制御の結果を利用したゲイン変化法とサーボ指令法の二方法により, 二輪車のサーボ制御を実現した.
  • 小島 宏行, 高橋 泱, 桑名 秀晴
    1989 年 7 巻 4 号 p. 344-350
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    In this report, the numerical simulation of the horizontal articulated robot consisting of two horizontal rotating links and a vertical linear link is presented. In the numeriacal simulation, the pendulum vibrations of the vertical linear link, in the plane perpendicular to the second horizontal rotating link, are considered. Then, in the derivation of the state equation of the robot, the equation of motion of the mechanical system is derived in considerration of the flexibility and viscosity of the coupling mechanism between the second horizontal rotating link and the vertical linear link as well as the nonlinear flexibility of the harmonic drives, and the nonlinear state equation of the robot is obtained by coupling the equation of motion with the electric current equation of the servo position control system. based on the proportional plus integral plus derivative control. Furthermore, the numerical simulation results are demonstrated, and the effects of the pendulum vibrations of the vertical linear link on the dynamic characteristics of the robot and the control accuracy are investigated.
  • 枦木 信一郎
    1989 年 7 巻 4 号 p. 351
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 近藤 浩一
    1989 年 7 巻 4 号 p. 352-362
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    This paper presents a general and efficient method using a configuration space for planning a collision-free path among known stationary obstacles for a manipulator. The basic approach taken in this method is to restrict the free space concerning path planning and to avoid executing unnecessary collision detections, based on the idea that a collision-free path can be planned using only partial information of the configuration space. The configuration space is equally quantized into cells in a six dimensional array, and the cells cencerning path planning are enumerated by simultaneously executing multiple search strategies. The coefficients for heuristic functions are randomly generated, and search strategies of different characteristics are defined for enumerating free space cells. The efficiency of each search strategy is evaluated during free space enumeration, and a more promising one is automatically selected and is preferentially executed. The total number of necessary collision detections for free space enumeration mainly depends on the most efficient search strategy among these ones. Therefore, the free space cells are efficiently enumerated for all kinds of manipulators of different kinematic characteristics in all kinds of working environments. This method has been actually implemented and has been applied to several examples which have different characteristics.
  • 長田 正
    1989 年 7 巻 4 号 p. 363-368
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 児玉 貞夫, 内山 隆
    1989 年 7 巻 4 号 p. 369-375
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 榊原 伸介, 杉村 洋
    1989 年 7 巻 4 号 p. 376-380
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 毎川 保久, 天野 光明
    1989 年 7 巻 4 号 p. 381-384
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 広瀬 茂男
    1989 年 7 巻 4 号 p. 385-390
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 背戸 一登
    1989 年 7 巻 4 号 p. 391-398
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 菅野 重樹
    1989 年 7 巻 4 号 p. 399
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 吉川 恒夫
    1989 年 7 巻 4 号 p. 400
    発行日: 1989/08/15
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
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