本研究では,米ゲルを40,60,100°C,10 %RH,通風区ならびに無風区で乾燥させ,その乾燥特性を明らかにした。また,乾燥に伴う色彩変化およびテクスチャー測定による復元性の評価を行い,貯蔵性と運搬性の向上が期待される乾燥米ゲルの実用性を検討した。米ゲルの乾燥は主に減率乾燥期間であり,予熱期間が認められる条件もあった。乾燥は高温,通風区ほど速く進んだが,含水率100%d.b. 前後で通風の影響は認められなくなった。加えて含水率100%d.b. 付近で,乾燥に伴うL*値,a*値はそれぞれ減少,増加し,吸水復元後の付着性についても急激な減少がみられた。含水率約100%d.b. までの乾燥速度定数はアレニウス型の温度依存性を持つことが確認された。