2022 年 8 巻 1 号 p. 73-81
トレーニングメニューを安全に効果的に実施するには,適切なトレーニング負荷の設定と段階的に負荷を漸増させていくことが求められる.本研究は,フロントブリッジの足部接地面の高さや安定性を変化させた時の筋活動を明らかにすることを目的とした.健常な大学生を対象とし,足部接地面の高さとバランスディスクを用いて安定性を変化させた6種類のフロントブリッジを行い,筋活動を比較検討した.足部接地面の高さを上げると僧帽筋上部線維,前鋸筋,外腹斜筋,前脛骨筋の活動が増加し,バランスディスクを用いて足部接地面を不安定にさせると体幹筋の活動が増加することが示唆された.足部接地面の高さは僧帽筋上部線維,前鋸筋,外腹斜筋,前脛骨筋の筋活動量,足部接地面の安定性は体幹筋の筋活動量に影響を与える可能性がある.