2019 年 10 巻 1 号 p. 5-9
サイトカインの多くは分子量が2万程度であり,濾過による効率的な除去は困難である。本検討では,サイトカイン吸着特性を有するPMMA膜hemofilter,AN69ST膜hemofilterを用いて,in vitro閉鎖循環系にて血液濾過を施行し,TNF-α,IL-6,IL-8の濃度推移とクリアランス(CL)を算出した。その結果,両hemofilterとも,TNF-α,IL-6,IL-8のCLは濾過液流量を超え,理論上の濾過原理の限界CLを上回った。AN69ST膜hemofilterでは,等電点の高い順(IL-8,TNF-α,IL-6順)に,78±3,38±6,23±7(mL/分)のCL を示した。PMMA膜hemofilterでは,IL-6が31±76(mL/分)と最大のCLを示した。AN69ST膜による吸着機序はイオン結合であると推察された。