日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
原著
重症急性膵炎(Severe acute pancreatitis:SAP)に対する持続的血液浄化療法の検討
鳴海 敏行本多 仁大濱 和也星 均井上 勉高根 裕史竹中 恒夫岡田 浩一鈴木 洋通
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 5 巻 1 号 p. 30-34

詳細
抄録

Severe acute pancreatitis(SAP)に対して体液管理目的で実施した持続的血液浄化療法について検討したので報告する。2005年4月1日から2012年4月1日までに当院においてcontinuous blood purification therapy(CBP)を行った重症急性膵炎28症例を対象としretrospectiveに調査した。生存例と死亡例にわけて比較した結果,膵炎重症度スコアは有意差を認めなかったが,CBP開始時のAPACHEⅡスコア,SOFAスコアの平均は死亡例で有意に高値であった。生存例では,初期の大量輸液にも関わらず全経過において中心静脈圧,PaO2/FIO2とも適切に維持され,換気状態の悪化も無く,溢水も回避されていた。死亡例では徐々にin-overとなり中心静脈圧の上昇,血圧維持が困難となり,除水量の減少を認めた。SAPの治療において,水分や溶質・電解質のコントロールを主とした体液管理目的のためのCBPは重要な治療手段の1つであった。

著者関連情報
© 2014, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top