2015 年 6 巻 1 号 p. 23-28
現在使用されているバスキュラーアクセスカテーテルの外径は12 Fr前後であるが,挿入される内頸静脈の内径に対して比較的太く,静脈血流は影響を受ける可能性がある。また,カテーテルのルーメンは狭小であり,ポンプ設定流量通りに脱血流量が確保できないことも予想される。本研究では,疑似血液を流動した模擬血管チューブに各種カテーテルを挿入し,カテーテル挿入前後の血流量,血液ポンプ設定流量に対する脱血流量とその時の圧力損失を測定した。その結果,静脈血流量はカテーテルの挿入により1割程度低下した。カテーテルによる疑似血流からの脱血流量は,ポンプ設定流量に対して低値を示し,設定流量が高いほど乖離した。脱血時の圧力損失はカテーテルの先端形状や断面形状が影響することがわかった。カテーテルを用いた送脱血では,カテーテルの挿入により静脈血流量が影響を受けること,脱血流量は設定流量と乖離することが示唆された。