2021 年 2 巻 J2 号 p. 272-283
近年,我が国では人口減少・少子高齢化といった社会問題からまちの外延化が深刻化している.そのため,国土交通省は集約型都市の実現のため公共交通ネットワークや都市機能インフラのストックがある中心市街地を活性化させることが重要であるとしている.
本研究では,金沢市中心市街地を研究対象地域として,スマートフォンアプリ「TriPre」から得られたGPSデータを活用し,行動抽出によるデータ変化の分析を行った.分析手法としては,移動軌跡及びカーネル密度推定を用いた.研究結果から,交通手段別や昼夜間別,新型コロナウイルス流行前と新型コロナウイルス禍による移動軌跡における行動圏の変化を確認することができた.