台風や豪雨を始めとした自然災害が近年頻発化・甚大化している.大規模災害時,住宅単位の被災状況が自動で把握可能になれば,立会調査員や修理業者など専門業者の負担軽減に直結する.本稿では台風時における住宅単位の被害推定に焦点を当て,災害前後の光学衛星画像を用いた深層学習手法を提案する.学習に用いた地域は2019年台風15号(FAXAI)時の千葉県とし,建物の被害箇所は衛星画像からの確認が比較的容易な屋根のほか外壁など他の箇所も含む.被害程度を分類する観点から,分類タスクとして最も単純な二値分類を検討した.複数手法を検討した結果,画像のみを用いた手法と比較して,画像と建物属性情報を組み合わせたマルチモーダルな手法の方がrecallが高く,すなわち被害を見逃しにくくなった.