2025 年 6 巻 1 号 p. 258-264
本研究は,3次元モデルとIoTセンシングで得られたデータを統合したインフラマネジメント向けのプラットフォームを活用し,橋梁の損傷を遠隔観測し,維持管理や地震時の損傷状況の把握を迅速に行うことを目的として,高速道路の橋梁のような大規模な橋梁に適用に向けた検討を実施した.その事前準備として,中小橋梁を対象に3次元モデリングソフトであるRhinocerosとビジュアルプログラミング言語であるGrasshopperを用いて,統合プラットフォームを制作し,3次元モデルとIoTセンシングで得られた橋梁の現地の情報の統合が円滑に行うことが可能であるかを検証した.その結果,温度変化による桁伸縮に追随する積層ゴム支承のせん断変形を確認可能な写真の解像度の情報であっても,一般的なスペックの PCで,統合したプラットフォームが円滑に作動することが確認された.