抄録
高画素・高速度ビデオカメラと画像処理による変位測定技術は,ノンターゲットで簡易かつ詳細に鉄道橋のたわみ・たわみ形状測定を実現できる可能性があるが,その測定精度についてこれまで詳細に検証されてこなかった.本研究では,模型橋梁の加振実験を通じて,多点での微小変位測定精度について検証を実施し,白飛び箇所を除き全振幅0.03ピクセル程度の微小変位が測定できることを明らかにした.また,過去の実測結果や実験結果から実務への適用性を検討し,日中でかつ径間長20m以上の橋梁であれば測定距離50m程度まで桁たわみ測定が可能であることを試算した.さらに,実橋梁測定を実施し,ターゲット有りの光学式測定やUドップラーIと概ね同様の精度で列車通過時のたわみを測定可能であることを示した.