2021 年 77 巻 2 号 p. I_251-I_262
複合材料で補強された鋼やコンクリート構造に ZIG-ZAG 理論を適用するために,改良 ZIG-ZAG 理論と Layer-wise 理論を融合した Region-wise ZIG-ZAG 理論の開発を進めている.この理論では,剥離解析に必要な剥離変位の導入や複合材料と等方性材料からなる構造への適用が容易で,未知自由度数は Layer-wise 理論に比べかなり少なくなる.本論文では,理論の適用性の問題を改善し,効率性をさらに高めるために,Region-wise ZIG-ZAG 理論による異方性積層構造の厚板解析に仮想ラミナを用いる方法を適用する.異方性積層板と等方性平板の曲げ解析により,この手法の精度と適用性が検証されている.