建設工事では,あらかじめ予期できないリスク事象の発生により,契約で合意された期日までに工事が完成しない場合がある.このような状況の中で,発生した遅延の責任を契約者間で適切に配分する必要が生じる.本研究では,PERTに基づいて遅延責任配分問題の構造を明示的にモデル化し,協力ゲーム理論を用いて複数のアクティビティにおいて発生したリスク事象が最終的な工期遅延に与える影響を評価する.そのうえで,協力ゲーム理論の解の1つである「仁(nucleolus)」を用いた遅延責任配分手法を提案するとともに,現実のプロジェクトにおける遅延責任配分問題を対象として,実際問題への適用可能性について分析する.