抄録
近年,製油所跡地,油田跡地,給油所等において,鉱物油に起因した土壌汚染が顕在化している.汚染サイトに留まらず,井戸水や土壌,作物の摂取等,人体にとっては様々な暴露経路が想定されるため,汚染物質の土壌・地下水環境における移動現象の把握が重要となる.
本研究では,鉱物油に起因した土壌汚染のリスク評価システム開発の第一段階として,多成分系からなる鉱物油をモデル化するとともに,揮発・溶解等の一連の現象を考慮に入れた多相・多成分系流動に関する数学モデルを構築した.さらに,汚染物質である鉱物油の土壌・地下水環境における移動現象を予測する上で基礎となる,油-水2相系を対象とした室内実験のシミュレーションを実施し,混相流動挙動を支配する相対浸透率の定式化を進めた.