抄録
難分解性有機物やアンモニア態窒素,無機塩類を多く含む浸出水処理硝化槽内の微生物群集構造を分子生物学的手法と培養法により調査した.クローンライブラリーの65%がProteobacteria門に属するクローンで構成されていたが,この他にCandidate Division TM7,OD1,TM6に属するクローンが多数検出された.また,難分解性有機物分解菌や海洋性のアンモニア酸化細菌および亜硝酸酸化細菌に近縁なクローンが検出された.培養では,ゲル化剤として寒天およびジェランガムを用いて合計312株を分離した.クローンライブラリーで優占していた機能が未知なグループに近縁な株や多環芳香族炭化水素分解菌に近縁な株が分離された.また,新属以上での提案が可能と考えられる新規性の高い株が得られるなど,埋立地浸出水処理に関わる微生物群集構造の一部を明らかにすることが出来た.