抄録
細菌捕食性原生動物の18S rRNA遺伝子を標的としたqPCR用のユニバーサルプライマーを設計し,その有効性を検討した.18S rRNA遺伝子検出用のプライマーは,過去の18S rRNA遺伝子の塩基配列解析結果を基に,コンセンサス配列の部分を決定した上で設計した.18S rRNA遺伝子の開始点から 約500 basesの領域と約1000 basesの領域から,異なる2種類のqPCR用のプライマーペアを設計した.これら2種類のプライマーペアを使って,広瀬川河川水から抽出したDNAを対象にqPCRを行った.その結果,それぞれの18SrRNA遺伝子数の値が極めて近くなり,測定値は妥当であることが示唆された.また,16S rRNA遺伝子数も測定し,関連性を解析した結果,一定の範囲で比例関係にあることが分かった.