抄録
環境配慮行動の実施には,心理的要因が大きな影響を与えている.既存の研究では,環境への態度に着目しているが,より広く個人・社会・経済などを含めた態度の影響は分析されていない.そこで,本研究では,環境に負荷が少ないライフスタイルを想定し,持続可能な発展に関する価値観との関連性を明らかにすることを目的とする.価値観の指標は,「より良い暮らし指標(BLI)」を使用した.その結果,持続可能な発展に関する価値観に応じて,取り組みやすい見直しが異なることを明らかにした.環境面を重視する人は,価格差が小さくても,さまざまな見直し行動を取りやすいこと,価格差が大きい場合は経済面を重視する人が節約に取り組みやすいこと,社会面を重視する人や住居を重視する人は太陽光発電設備の導入に積極的な傾向があることを示した.