2019 年 75 巻 5 号 p. I_289-I_296
近年,都市型水害が頻発しており,都市流出予測の精度向上が喫緊の課題である.都市の流出機構は複雑であり,簡易に精度が良い流出モデルを構築することは困難である.そこで本論文では,著者らが開発した都市流出モデルを,深層学習モデルによってエミュレーションできるか確認することを目的とし,まずその入力データとなる仮想降雨(バーチャルハイエトグラフ)および都市流出モデルを用いた流出量(バーチャルハイドログラフ)を構築した.そして,作成したバーチャルハイエトグラフおよびバーチャルハイドログラフを用いて,深層学習モデルを構築し,学習洪水および検証洪水における再現性を検証した.また,入力データとして使用できる洪水の観測データは限られているため,学習洪水数を減らした場合の再現特性について検討した.