2020 年 76 巻 5 号 p. I_33-I_42
多摩川上流における東京都水道水源林の保全は安全でおいしい水の安定供給の原点であるため,環境負荷を把握した上で水道水源林の管理を行い,森林を良好に整備することが求められている.本研究では,水道水源林における環境負荷を評価するために,GISを利用して各流域の土地利用を把握した上で,各流域の森林からの総窒素,総リン,COD排出原単位を推定することを行った.計算から得られた山林負荷原単位を既存資料における他の流域の山林負荷原単位と比較した結果,対象流域における原単位は,他流域と比較して小さい値であった,さらに原単位を年間降雨量で割った計算値(原単位指数)を用いて各流域の植生状況及び水源林分布状況との関係を考察した結果,広葉樹などの植生が影響する可能性があることが分かった