2021 年 77 巻 7 号 p. III_261-III_268
30種の含窒素化合物の塩素処理後のカルキ臭生成特性を検討した.評価は,臭気強度,トリクロラミン(NCl3),全揮発性窒素(TPN)で行った.全対象物質からカルキ臭は生成し,アミン類やNH2-を有する物質は広くカルキ臭前駆物質であることが示された.8物質の臭気強度はアンモニア(NH3)よりも高く,NCl3やTPNの結果から,これら物質のカルキ臭原因物質は,NCl3以外の物質と推察された.低級アルキルアミンでは,第一級アミンが第二,三級アミンより臭気強度が高かった.臭化物イオンが共存する場合,NH3の塩素処理後のNCl3は低下したが,臭気強度は臭化物イオンとNH3の濃度比が0.25mol/molまででは明確には変わらず,0.5mol/molでは低下し,NCl3以外の物質の寄与が考えられた.