2022 年 78 巻 5 号 p. I_217-I_224
本研究では,従来の物理探査ではカバーできない探査深度・分解能で探査できる宇宙線ミュー粒子を利用した探査を河川堤防に対して行った.観測データより,堤防の幾何形状を捉えることが出来た.また,トモグラフィ解析を行い,堤防内部の密度分布を1m×1mの分解能で推定した.さらに省スペース省人力を目的に開発された半導体小型検出器の河川堤防への導入に向け,性能比較試験として同一構造の二つの検出器の観測実験を行った.筐体温度が急激な変化を起こすことなく,かつ筐体温度差が±1℃以内に抑まる場合,二つの検出器は同等の観測が行えることを明らかにした.