2022 年 78 巻 6 号 p. II_19-II_25
都市部における建設資材ストックを把握することは資源のリサイクルや適正処理のために重要である.正確なストック推定には建築物構造を推定する必要があるが,既往研究では近年増加しているカーテンウォールを備えた鉄骨造は分類されてこなかった.本研究では機械学習モデルを用い建物壁面画像からガラスと壁を判定し,各ピクセル数から壁面ガラス率を算出した.このガラス率67%を閾値として判別に用いるとカーテンウォールを備えた鉄骨造を適切に分類できることが分かった.名古屋駅周辺の262棟を対象に建物構造を分類しストック推計を行った結果,従来の分類方法と比較してコンクリートは18%減少,鋼材は325%増加することが示された.