2022 年 78 巻 7 号 p. III_327-III_338
LC-QTOF/MSによる水環境中の新興汚染物質群(CECs)の簡易かつ迅速なターゲットスクリーニング(TS)解析の実現を目的として,TSデータベース(TS-DB)におけるフラグメントイオンの精密m/z値の登録内容と予測保持時間の設定,解析条件における質量誤差範囲と保持時間許容範囲の設定の各条件を検討し,整理した.次に,CECs102種を収録したTS-DBと見出したTS手順を木曽三川流域の河川水15試料に適用した結果,CECs30種を検出した.CECsの含有プロファイル解析から揖斐川,長良川,木曽川の本川と支川におけるLAS類,PPCPs,PFASsの各挙動が示された.TS結果に加え,用途情報や検出強度相対値を用いることで,定量せずに対象物質の存在状況や特徴を把握できる可能性が示された.