2023 年 79 巻 21 号 論文ID: 23-21026
コンクリート舗装の高耐久・長寿命化を実現するためには,適切な維持管理が必要である.本研究では,コンクリート舗装に発生した各種損傷に対して,具体的に補修材料・工法を提案し,室内試験では各種補修材の物理的性状,解析的検討では新しく提案した局部打換え工法の有効性,実大供試体の検討においては荷重車走行負荷による長期耐久性をそれぞれ検証した.その結果,本研究で検討したすべての補修材は,エポキシ系接着剤を使用して既存コンクリートとの一体性を確保することで,コンクリート舗装の補修材として十分に適用できることを確認した.また,新たに提案した局部打換え工法は,解析的検討により既存工法より鉛直変位量,ひずみ量ともに抑制できることを確認した.さらに,実大供試体実験によって49kN換算85万輪載荷後においてもおおむね良好な供用性状を維持していることを確認した.