2024 年 80 巻 13 号 論文ID: 23-13150
載荷実験と数値解析を同時に行う実時間ハイブリッド実験(RTHS)は大型構造物の動的性能評価法として有効な手法の一つである.一方,計算負荷の増加は,RTHSの試験機制御の連続性を保証するContinuous Hybrid Simulation Algorithmに影響を及ぼし,試験精度を低下させる可能性がある.本研究は,計算負荷の増加がRTHSの試験精度に与える影響に関して,理論式を用いた誤差評価と仮想RTHSによる試験精度評価を行い,Continuous Hybrid Simulation AlgorithmのRTHSへの適用性について考察した.その結果,計算負荷に起因する誤差の許容限界の事前評価により,数値計算モデルの解析規模の最適化につながる可能性があることが示された.