2024 年 80 巻 2 号 論文ID: 23-00104
2021年8月に小笠原諸島南硫黄島付近の福徳岡ノ場で発生した海底火山噴火により大量に軽石が噴出,漂流し,主に西日本の港湾施設などに堆積した.本稿では,それら海底火山由来の漂流軽石に対して単粒子破砕試験,三軸試験など力学試験を実施し土粒子単体の強度や集合体である土の力学特性を把握した.載荷に伴う破砕があるため軽石は静的載荷試験により得られる破壊包絡線を一義に定義することが困難であり,拘束圧の増加に伴い見かけの粘着力,見かけの内部摩擦角は増減する.また試験後の粒子破砕状況を確認したところ,等方圧密のみでは顕著な粒子破砕は生じず,せん断において破砕する結果となった.