2024 年 80 巻 21 号 論文ID: 24-21006
本研究では,劣化程度の異なる4種類の再生骨材を使用して再生アスファルト混合物を製造し,劣化・再生の繰り返しを複数回行った場合の,混合物の物性に及ぼす影響を評価した.劣化・再生を繰り返した再生混合物は,再生骨材の劣化程度により異なる物性を呈し,再生骨材の劣化が進行しているものほどバインダとして有効に機能しない旧アスファルトの割合が増加し,ひび割れ抵抗性や耐水性,作業性が低下することが明らかとなった.さらに,劣化程度の異なる基準外再生骨材で比較すると,劣化がかなり進行した再生骨材では,再生1回目から混合物物性の低下が認められた.その一方で,比較的劣化が進行していない再生骨材では,混合物物性の低下は緩やかであり,品質基準を満足した再生骨材と同等の性能を有することが確認できた.