2024 年 80 巻 24 号 論文ID: 24-24010
凍結防止剤散布出動タイミングの適正化を目的として,道路管理者が重点的に監視している道路上のIoTセンサから得られるデータと,日々公表される防災気象情報データを組み合わせて,翌日26時間分の路面温度を予測する学習モデルの精度向上を目指す.全結合型・再帰型のニューラルネットワークを構築し,路面温度の予測精度を確認する.また,アンサンブル学習の効果を確認する.結果,気温と風速は路面温度の予測に影響を与えることが分かり,全結合型ニューラルネットワークでは,路面温度・気温・風速・防災気象情報の組み合わせの入力が,最も誤差の小さい予測となった.再帰型ニューラルネットワークでは,GRUを用いた時に最も誤差の小さい予測を行えた.両方のモデルの平均をとることで,予測精度向上に期待できることが分かった.