2025 年 81 巻 14 号 論文ID: 24-14006
近年,跨道橋や跨線橋では,点検及び維持管理の効率化のため,GFRP常設足場を設置する事例が増加しつつある.常設足場は,塗装の塗替え時の足場としても使用することが想定されるため,作業時に塗膜や溶剤が燃えた場合の足場としての性能を把握しておく必要がある.本研究では,試験片による燃焼試験により,燃焼温度と燃焼時間による物性の低下度を確認するとともに,火災を想定した加熱試験を実施することで,加熱後の材料特性に関する検討を行った.その結果,GFRP材は,340℃では材料特性に変化はなく,680℃とした場合,火炎側の表面は燃焼するものの,30分程度の燃焼では板厚5mmのすべてが燃えることはなく,燃焼後に載荷試験を実施しても,作業員が載る程度の荷重は保持できることが確認できた.