道路橋橋脚の耐震補強工として広く普及している連続繊維シート接着工法において,外力損傷や経年劣化により表面保護工が剥落し,連続繊維シート部分が外部に露出するケースが確認されている.連続繊維シートは紫外線や降雨等の影響により繊維や樹脂が劣化する場合があることから,連続繊維シートの露出が曲げ補強効果に及ぼす影響を検討するため,連続繊維シートを接着したRC梁の暴露試験を行っている.本報では,炭素繊維及びアラミド繊維の暴露5年目までの結果について報告する.
暴露試験の結果,炭素繊維シートは変化が生じない一方で,アラミド繊維シートは表層側から徐々に劣化して引張強度や補強効果が低下する場合があることを確認した.また,試験結果を踏まえ,連続繊維シートの露出を発見した際の現場対応について考察した.
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