土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造)
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ISSN-L : 2185-6567
和文論文
圧力作用によるセメント硬化体の再生と体積変化の制御
酒井 雄也Biruktawit Taye TAREKEGNE岸 利治
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2016 年 72 巻 1 号 p. 32-40

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抄録

 本研究は硬化コンクリートを粉砕し,圧縮成形を行なうことで,骨材の選別・分別等を行わずに成形体としての再生を試みたものである.成形体の圧縮強度性状の把握と強度改善方法および体積制御方法の検討,また成形中に粉体に生じる現象の観察を行なった.検討の結果,コンクリートのみを粉砕して単に成形した場合,成形体の強度は不十分であるが,スラッジやセメントペーストとの置換や炭酸化処理等により成形体の強度向上が可能であることを確認した.成形圧力の増加によっても強度向上は期待できる.また成形前の粉末に対して適切な乾燥処理を行うことで,水分移動による成形体の体積変化を制御可能であることを示した.

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© 2016 公益社団法人 土木学会
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