2012 年 68 巻 2 号 p. I_1079-I_1084
近年,浚渫粘性土を利用した人工干潟の造成が各地で試みられている.軟弱な浚渫粘性土を揚土し,表層を覆砂する構造であり,地盤改良も施さないことから,干潟造成時には地盤の安定性に配慮した施工技術が要求される.また,施工後においては圧密沈下が生じる.
本研究では徳山下松港内に整備が進められている大島人工干潟を対象に施工方法を紹介するとともに,干潟造成後から約3年間にわたり人工干潟の地盤環境の変化について調査した結果について,圧密沈下解析結果と合わせて報告する.