抄録
国土交通省九州地方整備局では,環境整備船「海輝」を用いて,有明・八代海の環境特性の把握を目的として,水塊構造調査,定点連続水質調査並びに底質・底生生物調査を実施している.2010年度の結果,有明海の浅海域である三池港沖の底層付近において,DOが3mg/Lの値を示す水塊が確認された.また,八代海の球磨川沖の底層付近において,DOが3mg/L以下の値を示す水塊が確認された.有明海において,底質及び底生生物のクラスター解析による分類の組み合わせより7つのグループに細分類することができ,様々なパターンの底質環境を持つ海域であることが明らかになった.