抄録
甑島,枕崎で発生する振幅の大きい副振動の発生予測に向けて,2012年2月10日~3月27日に女島,2016年2月1日~3月31日に宇治島で水位測定を実施した.甑島では周期12分と周期24分,枕崎では周期17分で大きな副振動が発生していた.これらの副振動を発生させる危険度の高い長周期波の接近を予測するには,女島,宇治島において周期8~32分の水位変動をモニターすることが有効であることを示唆した.2012年の場合,女島で周期8~32分の水位変動のパワーが大きくなってから,甑島では平均すると2.3時間後に最大全振幅120cm以上,枕崎では1.3時間後に最大全振幅80cm以上の副振動が発生していた.