2015 年 71 巻 3 号 p. I_103-I_110
北海道型SMAの施工に当たっては,機能性の面ではテクスチャを確保すること,耐久性の面では締固め度を大きくすることが必要となるが,両者を満足する最適な転圧方法については検討されていない.本研究では,現場転圧を室内で模擬するために,ローラコンパクタによる転圧(鉄輪転圧)後に供試体上にゴム板を敷いて転圧(ゴム転圧)を行い,転圧に伴うテクスチャと耐久性の変化を測定した.その結果,締固め度については両転圧方法による違いは見られないが,テクスチャについてはゴム転圧の影響が大きいことが分かった.また,転圧が北海道型SMAの耐流動性,骨材飛散抵抗性,耐摩耗性に及ぼす影響を明らかにした.さらに,施工現場において転圧に伴う密度とテクスチャの変化を測定し,室内試験結果と比較した.