2015 年 71 巻 3 号 p. I_119-I_126
北海道型SMAは,粗い路面テクスチャと耐久性を併せ持った混合物であり,品質を満足させるためには,材料,配合設計,施工などで十分な検討が必要である.特に施工段階における転圧は大きな影響を与える.しかしながら,転圧方法と路面テクスチャや密度・締固め度など品質との関係は不明確な点がある.本論文では,北海道型SMAの適切な施工方法に関する研究の一環として,施工段階の転圧方法に着目し,苫小牧寒地試験道路における試験舗設,および北海道開発局が管理する高規格幹線道路における試験施工で調査を行った.その結果,北海道型SMAにおける路面テクスチャと密度・締固め度には相反する関係があること,水平振動ローラを用いた転圧方法が耐久性向上の観点から有効なこと,舗設端部の一部で品質の低下が見られることを確認した.