2013 年 69 巻 2 号 p. I_95-I_102
内陸の活断層を震源とする地震では,地表面の地盤に大きなずれが生じることがある.このため,断層横断部に管路を布設する場合,慎重に設計する必要がある.しかし,断層が動いた時,断層横断部に埋設された耐震継手ダクタイル鉄管がどのように挙動するかを詳細に研究した事例は少なく,その設計方法は確立されていない.また,耐震継手ダクタイル鉄管が地震時に動いた断層を横断するように埋設されていた事例も,これまで報告されていない.
そこで本研究では,断層横断部の耐震継手ダクタイル鉄管の挙動解析を行い,管路挙動を詳細に分析するとともに,実管路を用いた検証実験により解析結果の妥当性を検証した.さらに,断層横断部における管路の安全性の向上策についても検討した.