抄録
2014年8月に相次いで来襲した台風12号と同11号では高知県と徳島県では8月1日から10日の間に多いところで2000mmを超える降雨量を記録し,各地で河川氾濫や内水被害が頻発した.その結果,両県で複数の小中学校や保育所で床上浸水被害や浸水に伴う断水が発生し,早期復旧に向けた対応が行われた.近年,教育機関や保育所が浸水被害を受ける事例が頻発しており,これらの施設での豪雨時の避難確保計画の作成や早期に復旧するための対策の実施が必要となっている.そこで,両県で被災した学校と保育所の被災実態についてインタビュー調査を実施し,各施設での被害の特徴と応急対応について検討した.