2020 年 76 巻 2 号 p. I_59-I_66
近年,東京電力パワーグリッド(株)が保有する送電用のシールドトンネルにおいて,鉄筋腐食等の劣化が報告されている.この場合,劣化の進行を抑え耐久性の回復を図るために,断面修復工法で補修する事例も多い.しかし,セグメント構造を対象とした断面修復工法の既往研究事例は少なく,耐荷性能への影響の有無に未解明な部分があった.そこで,セグメント構造を再現し,断面修復を行った供試体に対して,載荷試験により耐荷性能への影響を検討した.試験の結果,補修箇所と曲げの方向により,ひび割れや破壊状況等の挙動が変わる傾向が見られたが,断面修復による耐荷性能の低下は見られなかった.このため,断面修復を行った場合のセグメントの耐荷性能の照査は,断面修復を行わない場合と同様に,曲げ耐力やせん断耐力を算定し照査することとした.