日本小児看護学会誌
Online ISSN : 2423-8457
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研究
NICU・GCU看護師のファミリーセンタードケアの実践と認識、コミュニケーションスキルとの関連
―急性期を脱した子どもの家族との関係性に焦点を当てて―
藤塚 真希廣瀬 幸美佐藤 朝美
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2019 年 28 巻 p. 51-58

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抄録

 NICU・GCU看護師による急性期を脱した子どもの家族へのファミリーセンタードケア (Family-Centered Care、以下FCC) の実践の特徴と関連要因を明らかにすることを目的に、関東圏内26施設の看護師626名を対象に無記名自記式質問紙調査を行った。215名から回答が得られ、そのうち有効回答の213名 (有効回答率34.0%) を分析した結果、FCCの実践には臨床経験年数、小児科経験、産科経験、助産師資格、新生児集中ケア認定資格、カンファレンスの実施、研修会の受講、臨床心理士の病棟配属が関連し、FCC実践に対する自己効力およびコミュニケーションスキルの情報収集、積極的傾聴、パーソナルスペース・視線交差とは正の中等度の相関が認められた。特に看護師のコミュニケーションスキルがFCCの実践に影響しており、家族との関係性を構築し、思いやニーズを引き出すスキルを向上させる必要性が示唆された。

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© 2019 一般社団法人 日本小児看護学会
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