2020 年 29 巻 p. 59-64
在日外国人数は2018年6月末に日本総人口の2%を占め、過去最高であった。一方、2008年以後日本における外国人の出生数は減少している。在日外国人は日本の文化に適応しながら育児をしていることから育児ストレスを感じやすいと考える。そこで、本研究は、在日外国人への育児に関する研究の動向を明らかにし、在日外国人への育児にかかわる看護研究の課題を検討することを目的とした。医学中央雑誌を用いて 「在日外国人」 、 「外国人」 に 「育児」 、 「子育て」 をキーワードにそれぞれを組み合わせて検索し、抽出した日本の原著論文33件について分析を行った。在日外国人は異文化の日本で生活することから生じる育児ストレスと一般的な育児ストレスが生じ、家族側と施設側から支援されていた。在日外国人の文化背景を考慮して育児ストレス、在日外国人に求められる支援および実際に提供できる支援を検討することが必要と示唆された。